事業報告

公益財団法人 三重医学研究振興会事業報告書(令和元年度)

  • 令和2年4月1日
  • 公益財団法人 三重医学研究振興会
  • 理事長 竹 田  寬

1.事業報告

公益財団法人三重医学研究振興会が実施した事業は、令和元年度の実施計画どおり次の①医学・医療分野の学術研究に対する助成、②医療従事者を対象とした研修会等の実施団体への助成、③健康教育に関する公開講座の開催について次のとおり実施しました。

1. 医学・医療分野の学術研究に対する助成

本事業は、当財団の中心的な事業であり、三医会と三重医学研究振興会が合同して研究助成を行うことにより、その対象も学術研究だけでなく、診療や医学教育などの分野で顕著な業績を挙げた医師や医療人にも拡げ、若い医師にも焦点を当て公募を行った。また、選考方法も真に受賞に値する人が選ばれるよう厳正で客観的な評価法を用い慎重に実施した。応募については、令和元年7月19日付けで三重大学医学部、同附属病院、三重県立看護大学、鈴鹿医療科学大学及び三重県内の病院((社)三重県病院協会加盟の病院79病院)の医学・医療の研究者を対象に「三医会・三重医学研究振興会合同による研究助成金応募要項」により三医会賞(医学研究部門)、三重医学若手研究者賞(医学研究部門)吉田 壽記念三重医学研究振興会賞(臨床医学部門)、三重医学貢献賞(医学教育・社会貢献部門)緑の風記念三重医学研究振興会賞(基礎医学・看護学部門)の関係書類を送付すると同時に、ホームページを通じ広報するとともに三重県医師会の機関誌「三重医報」に応募要項を掲載し、周知に努めた。

その結果、9月30日の締切日までに17名((三医会賞(医学研究部門)4名、三重医学若手研究者賞(医学研究部門)9名、吉田 壽記念三重医学研究振興会賞(臨床医学部門)2名、三重医学貢献賞(医学教育・社会貢献部門)は応募者なし、緑の風記念三重医学研究振興会賞(基礎医学・看護学部門))2名の応募があったが、吉田 壽記念三重医学研究振興会賞(臨床医学部門)、緑の風記念三重医学研究振興会賞(基礎医学・看護学部門)については、応募者が少なく、三重医学貢献賞(医学教育・社会貢献部門)は応募者がなかったため、応募期間を10月31日まで延長した。その結果、吉田 壽記念三重医学研究振興会賞(臨床医学部門)6名、三重医学貢献賞(医学教育・社会貢献部門)3名、緑の風記念三重医学研究振興会賞(基礎医学・看護学部門)6名となり、最終的に応募者は28名となった。応募者の所属は、三重大学大学院医学系研究科7名、同医学部附属病院14名、三重中央医療センター2名、三重県立総合医療センター1名、四日市羽津医療センター1名、松阪おおたクリニック1名、桑名市総合医療センター1名、東京都立多摩総合医療センター1名)の応募があった。

令和元年12月2日開催の「医学研究助成金選考委員会」において審査した結果、次の研究者に助成することを決定した。

助成総金額 910万円
三医会賞 200万円(100万円 2名)
三重医学若手研究者賞(医学研究部門)200万円(40万円 5名)
吉田 壽記念三重医学研究振興会賞(臨床医学部門)210万円(70万円 3名)
三重医学貢献賞(医学教育・社会貢献部門)100万円(50万円 2名)
緑の風記念三重医学研究振興会賞(基礎医学・看護学部門)200万円(50万円 4名)

なお、令和元年12月15日に「令和元年度三医会・三重医学研究振興会研究助成金贈呈式」を開催し、授賞式(研究助成金贈呈証)を授与した後、研究成果のプレゼンテーションを行った。

三医会賞(医学研究部門)

三重大学医学部附属病院・放射線科・准教授 北川 覚也【助成金額100万円】

冠動脈狭窄、負荷心筋血流、心筋線維化を評価する包括的心臓CT検査の開発および臨床的有用性の検討

三重大学医学部附属病院・循環器内科・助教 中森 史朗【助成金額100万円】

心血管疾患の新しい非侵襲的診断法の開発とその臨床応用

三重医学若手研究者賞(医学研究部門)

東京都立多摩総合医療センター・循環器内科・医長 磯貝 俊明【助成金額40万円】

医療ビッグデータと多施設レジストリデータを用いた、たこつぼ心筋症の予後因子と治療の有効性に関する臨床疫学研究

三重大学大学院医学系研究科 免疫学・助教 安間 太郎【助成金額40万円】

糖尿病モデルを用いたトロンボモジュリンの膵β細胞に対する保護効果とその作用機序の解明

三重大学医学部附属病院 血液内科・医員 景山 裕紀【助成金額40万円】

ヒトBI細胞の起源に関する検討

三重大学医学部附属病院 臨床研修・キャリア支援部・講師 西濱 康太【助成金額40万円】

マトリックスメタロプロテイナーゼ2が糖尿病および糖尿病合併症に及ぼす影響の解明

四日市羽津医療センター外科 IBDセンター・医員 下山 貴寛【助成金額40万円】

炎症性腸疾患における新しい便中バイオマーカーの腸管炎症評価法としての有用性の研究~クローン病小腸病変のスクリーニング法としての観点からの検証

吉田壽記念三重医学研究振興会賞(臨床医学部門)

三重県立総合医療センター整形外科・科部長 北尾 淳【助成金額70万円】

再生医療である自家培養軟骨移植を含めた移植による膝関節機能再建

三重中央医療センター脳神経外科・医師 辻󠄀 正範【助成金額70万円】

多孔質媒体を用いて数値流体力学による脳動脈瘤治療アルゴリズムの確立

松阪おおたクリニック血管外科・医師 草川 均【助成金額70万円】

難治性のものを含めた下肢静脈瘤治療全般における新技術を導入した治療選択肢の拡大と学術的活動、治療成績分析、治療技術の指導ならびに市民啓発活動推進

三重医学貢献賞(医学教育・社会貢献部門)

前桑名市総合医療センター理事・看護部長 野中 時代【助成金額50万円】

病院経営の改善および原発事故被害で治療困難となっていた病院の立て直しのためボランティア活動として尽力ならびに看護教育に多大な業績を上げたことにより永年にわたる多大なる貢献と社会貢献活動

三重大学医学部附属病院医事課(医療通訳) ワキモト 隆子【助成金額50万円】

三重県における専任の医療通訳の先駆けであり、三重県のみならず全国の医療機関で医療通訳の重要性が認識されその推進モデルとなったこと、および三重県内の病院における医療通訳の雇用の先駆けとなるなど多大なる社会的貢献

緑の風記念三重医学研究振興会賞(基礎医学・看護学部門)

三重大学大学院医学系研究科・感染症制御・分子遺伝学・准教授 小埜 良一【助成金額50万円】

白血病発症をもたらす異常な幹細胞性の獲得及びその維持におけるDNA脱メチル化制御分子Lcxの果たす役割の解明

三重大学大学院医学系研究科・環境分子医学・講師 小林 果【助成金額50万円】

RNF213遺伝子と炎症がもやもや病に果たす役割の解明

三重大学医学部附属病院・皮膚科・講師 近藤 誠【助成金額50万円】

リケッチア感染症のTh2免疫系の抑制機序に関する研究

三重大学大学院医学系研究科・基礎看護学・実践基礎看護学・准教授 福録 恵子【助成金額50万円】

運動器不安定症高齢者の骨折を予防するデバイスフリーシステム構築に向けた基礎的研究

2.  医療従事者を対象とした研修会等の実施団体への助成

令和元年7月19日付けで(社)三重県看護協会、(社)三重県薬剤師会、(社)三重県放射線技師会、(社)三重県臨床検査技師会、一般社団法人三重県理学療法士会、一般社団法人三重県作業療法士会、三重県訪問リハビリテーション連絡協議会、三重県臨床細胞学会に「医学・医療分野の研修会等開催助成金応募要項」等の関係書類を送付すると同時に、ホームページを通じ広報するとともに三重県医師会の機関誌「三重医報」に応募要項を掲載し、周知に努めた。
その結果、9月30日の締切日までに、(社)三重県看護協会、一般社団法人三重県理学療法士会の2団体から応募があった。
令和元年12月2日開催の「助成金選考委員会」において審査した結果、次のとおり助成することを決定した。

(社)三重県看護協会(助成金額10万円)

項 目 詳 細
対象事業名 看護実践研修「手術により起こっている生体反応を理解しよう」
事業の目的 手術により起こっている生体反応を理解し看護に活かす。
事業の実施方法 講演会
講師:杏林大学付属看護専門学校 尾野 敏明 先生
事業の実施期間 令和元年12月6日(金)
事業の実施場所 三重県看護研修会館
参加者数 118名

一般社団法人三重県理学療法学会(助成金額5万円)については、令和2年3月15日(日)に開催の予定であったが、新型コロナウイルス「COVID-2019」の感染拡大により、中止となった。従って、助成金額5万円は返金とした。

3. 健康教育に関する公開講座の開催

この公開講座は三重大学医学部との共催で、一般市民を対象に、医学、医療、保健及び福祉に関するテーマで、一般市民を対象に市民の健康に対する意識の向上と健康の保持、増進をもって地域医療の質的向上を図るための事業として実施するものであり、開催日時は令和2年2月29日(土)13時~16時で、開催場所は三重大学医学部臨床第2講義室で準備を進めていたが、新型コロナウイルス「COVID-2019」の感染拡大により、中止となった。本事業の経費については、事前準備のため開催に伴う案内チラシ作成に経費を支弁した。

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PDF正味財産増減計算書(令和元年度)
PDF貸借対照表(令和2年3月31日現在)
PDF財産目録(令和2年3月31日現在)
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